脳の「指揮者」であるDMNとはなんなのか?

私たちの意識や活動、そして休息のサイクルを司る、特に重要なものがあります。それが、オレキシン、ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニン、GABAという、五つの脳内物質です。そして、脳内物質がその力を最大限に発揮するには、それぞれの「バランス」が極めて重要になります。壮大なオーケストラの演奏をイメージするとわかりやすいでしょう。

ただ、どんなオーケストラにも、その演奏を統括し、最高のハーモニーに導く「指揮者」の存在が不可欠です。

『10万人の脳を診てきた脳神経外科医が教える 脳を休めて整える習慣』(著:奥村歩/三笠書房)

そして、あなたの脳にも、まさにその指揮者の役割を果たす「DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)」という神経ネットワークが存在します。

あなたは仕事をしている中で、

「今は頭が冴えているな」
「今日は脳の回転が速いな」
「今週の会議では、言葉がポンポン出てくるな」

といった好調の波を実感することがあるでしょうか。

このような好調、つまり脳が整っているときとは、DMNの指示によって、必要な脳内物質が臨機応変に切り替わっており、最高のパフォーマンスを発揮してくれている状態です。

逆に、

「1日中がんばっているのに、仕事が進んでいない」
「今週は、どうもすべてが空回りしている」

など、仕事の能率が極端に悪いと感じるときは、あなたの脳の中のDMNが疲れている状態だと言えます。

指揮者に元気がなければ、脳内物質のバランスは簡単に崩れてしまい、あなたの脳は不協和音を奏でてしまうのです。