モデル退職金とは
モデル退職金とは、新卒でただちに就職し、標準的に昇進・昇格・昇給して定年までその企業に勤務した場合の退職金の額です。パーソル総合研究所の『働く10000人の就業・成長定点調査2024』によると、30代以降では男性の6割前後、女性は約7割以上が転職経験者であり、平均して2~3回、転職しています。今の60代の人たちでも、まったく転職していない人は少数派なのです。
退職金は「年功賃金×年功係数で年功の二乗」だと言われます。転職すると年功係数が立ち上がる前にリセットされるので、複数回、転職すると退職金の累計額はそれほど大きな額にはなりません。また近頃は、退職金制度がない企業も増えています。「ずっと正社員だった」60代であっても、実際に2000万円を超える退職金を手にする人は限られています。
「定年時の退職金は約400万円だった。3回転職していて、これまでもらった退職金を全部足しても700万円くらいじゃないかな。一番長く勤めた会社には退職金制度がなかった。退職金については、新卒で勤め上げた人が羨ましい」
「若い頃は退職金なんてまったく当てにしていなかったが、まとまった額の退職金を実際に受け取ると、本当にありがたい」
給与以上に企業による水準格差が大きいのが退職金です。そして、同一企業内でも勤続年数によって大きく差がつきます。「ずっと正社員だった」60代といっても、退職金を当てにできる人ばかりではないのが実態です。