「互助」から「共助」へ
そこで、それまで家族が支えていた扶養機能を社会全体で仕組み化する必要が出てきたことで、公的な年金制度が生まれたというわけです。
企業年金は公的年金とは全く仕組みが違いますが、従業員に払うべき給与の一部を年金化して退職後に支払うという考え方ですから、これは互助ではなく、共助に近いと考えるべきでしょう。このようにして扶養機能は、私的扶養である「互助」から公的扶養である「共助」に変わっていったのです。
さらに言えば、自助である個人の資産形成は私的扶養、前述した生活保護などのセイフティーネットは公助ですから公的扶養に分類され、共助でまかないきれない部分や、そこからはみ出してしまった部分への対応手段として存在していると考えればいいでしょう。
※本稿は、『知らないと損する年金の真実 - 改訂版 2026年新制度対応 -』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
『知らないと損する年金の真実 - 改訂版 2026年新制度対応 -』(著:大江英樹、大江加代/ワニブックス)
日本人の多くが勘違いしていた「年金」の真実を明らかにし、大反響を呼んだ新書の改訂版。
新たに法改正の時期を迎えた年金制度の解説など、大幅に加筆修正しました。
年金制度に何となく疑問を持っている、まもなく定年を迎える、老後のお金で失敗したくないなど、多くの方にとって必読の一冊です。






