読み物が伝える小六の姿

小六=野盗説の形成に力があった書物の1つとして『太閤記』(江戸時代初期の儒学者・小瀬甫庵が著した秀吉の伝記)があると思われます。

美濃国に「要害」を築かんとする秀吉が「夜討ち・強盗を営みとしている人々の中に良き兵がいる」と信長に言上。その中の1人として「蜂須賀小六」の名が挙げられているのです。

また江戸時代中期に書かれた読本(小説)『絵本太閤記』は「尾州海道郡の住人・蜂須賀小六正勝」は、近国の野武士を語らい「東国街道」に徘徊。

落武者の武具を剥ぎ取り、人家に押し入り財宝を奪い、手下は千人いたと書かれています。

さらに同書にはまだ日吉と名乗っていた秀吉が、「岡崎橋」(愛知県岡崎市を流れる矢作川にかかる橋)にて小六と出会うという有名な場面も描かれているのでした。