<天下一の補佐役>豊臣秀長の目線で歴史をダイナミックに描く、夢と希望の下克上サクセスストーリー・大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合、日曜午後8時ほか)。ストーリーが展開していく中、戦国時代の武将や社会について、あらためて関心が集まっています。一方、歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生がドラマをもとに深く解説するのが本連載。今回は「豊臣兄弟のいとこ」について。この連載を読めばドラマ本編がさらに楽しくなること間違いなし!
豊臣兄弟の血筋について
前回に続いて、"豊臣兄弟の血筋"について解説をしたいと思います。
兄弟の母であるなかさんが、刀鍛冶の家系であることは説明しました。
そのなかさんの妹は、美濃国大野郡揖斐庄の住人、青木重矩に嫁いで一矩を生みました。つまり一矩は豊臣兄弟のいとこ、ということになりますが、この人は大名に取り立てられています。
その父である重矩という人は武士であるかのように系図類は説明しますが、これは正しいかどうか、分かりません。一矩の名前も、後世はそう呼ぶことが多いようですが、実際は「紀伊守」であることしか確かではありません。
桑田忠親先生は青木紀伊守の名を秀以としますし、『豊臣兄弟!』の時代考証を担当する黒田基樹さんは重吉が正しいとしています。
