やりたい仕事が見つからず、焦る学生たち

学生たちの中には、「やりたいことが見つからない」と悩む者も少なくない。私が自己分析を専門のひとつとしていることもあって、「好きなこと」が見つからないと悩んだり焦ったりしている学生が相談に来ることもある。

「自分の好きなことがまだ見つからないので、もっと真剣に自分探しをして、好きなことを見つけたいと思います」

(写真提供:Photo AC)

「キャリアの時間に毎週好きなこと探しをしているんですけど、いくら自己分析をしても好きなことが見つからないんです。どうしたらいいんでしょうか?」

「私は、前からそうでしたけど、好きなことがなくて、こんな状態だとちゃんとした就活っていうか、納得のいく就職ができないと思うので、何とか頑張って自分の好きなことを見つけなくちゃと思っています」

このような学生の声を聞くにつけ、どうも違和感が拭えない。

「だから、今年は就活をやめて、じっくり考えてから、来年仕切り直したいと思うんですけど……」

「こんな中途半端なまま就職して、後悔したくないし……」

というように、「好きなこと」が見つからないから留年して就活を1年延ばして、もっと真剣に「好きなこと」を探したいという学生までいる。

何としてもやりたいことを探さなくてはいけないといった強迫観念に足を引っ張られているとみてよいだろう。「やりたいこと探し」にはまってしまったせいで、多くの若者が就職の機会を失っていく。

「やりたいことを見つけよう」というメッセージが、意外に多くの若い世代を苦しめているのである。