ニチニチの不憫さ

真っ白な花、ピンク色の花、白で中心が赤い花、濃いめの赤、あとは今ちょうど花が落ちていて忘れてしまったが、ともかくこの四半世紀でニチニチ草がどれほど多彩に品種改良されてきたかは、久しぶりにそれを育てることにした俺に明らかであった。

そもそもこれまでも一般的な花屋の店先で、300円くらい(消費税抜き)のニチニチが矮性となって丈低く咲き乱れていたり、かえって背を高くしたりしている姿さえ、俺は目撃してきた。

『日日是植物』(著:いとうせいこう/マガジンハウス)

つまり色だけでなく、育ち方にまで研究者の手が多様に加えられたのだ。

にもかかわらず、やっぱり時を得て「オール100円」に値崩れすることのあるニチニチの不憫さよ。可愛らしさよ。ああ、ニチニチ。