『エリザベート』で一番好きなシーンは…

私がこの作品で一番好きな場面、最も心を揺さぶられる場面は、一幕ラスト「鏡の間」のエリザベートの登場シーンです。

扉が開いた瞬間の、圧倒的な美しさ。

ただ美しいだけではありません。
その美しさの奥には、彼女の覚悟が宿っています。

皇后として生きていく覚悟。
孤独と自由の間で揺れながらも、前へ進む覚悟。

そのすべてを、彼女は自分の最大の武器である「美しさ」で表現します。
言葉よりも雄弁に、姿そのもので。
その姿は、高貴で、気高く、周囲を射貫くほどの光を放っています。

かつて宝塚の舞台でタイトルロール『エリザベート』を演じ、重責を担ってきたトップ娘役たちの堂々たる佇まい。

可憐さだけではない、強さだけでもない。
美しさと覚悟。
その両方を背負って舞台の中央に立つその姿には、トップ娘役として自分を磨き続け、生きてきた時間が確かに刻まれていました。

小林一三先生の書に見送られて舞台へ