少し照れくさい空気のなか、夜通し叔父のことを話す。ところが思い出すのは、強烈なエピソードばかり。
叔父は奇想天外な行動をとる人で、「先にお風呂に入ったら?」という叔母の言い方が気に入らないとスーツのまま湯舟に飛び込んだり、みそ汁が熱いと言って食卓をひっくり返したうえに、1週間ハンガーストライキをしたり……。
そのうえ究極の内弁慶。叔父の強烈なダメ男っぷりを、叔母と大笑いしながら偲ぶ一夜になった。
1月4日になると、私は叔母に遺品整理を頼まれた。特にデジタル関係を何とかしてほしいのだという。叔父は毎日パソコンの前に座り、楽しそうに触っていたそうだが、急逝したため、何一つ整理されていない。叔母は電子機器に疎くてお手上げ状態だ。
とりあえずパソコンのパスワードに叔父の誕生日を打ち込むと、難なく開いてしまった。やや罪悪感を覚えながらメールを開くと、まだ死後数日なのに、500通を超える新着メールが届いていた。なんだこれは!
【WOWOW、スカパー!、朝日新聞デジタル、デジタル・コンサートホール、アマゾンプライム、スターバックス、宝くじ……】
無料のメールマガジンを含め、叔父が登録したサイトからの大量のお知らせだった。