盗んだお金で一軒家を購入

最後は裁判官から。

裁判官「出所が近付くと、出所調整っていうんでしたっけ? 社会に戻ってからどうする予定なのかって職員と話し合いがありますよね? 大阪刑務所では何考えました?」

被告人「いや、2年以上誰とも喋らず独居房にいて。調整してもらえませんでした」

裁判官「そうなんですか……。取り調べによると、大阪刑務所を出たあとは大分県にいたと。ここは実家ですか?」

被告人「いや、持ち家です。4年前に買いました」

裁判官「は?……だって、お金は?」

被告人「盗んだお金です」

約30年間のドロボー生活で貯めたお金で、被告人は一軒家を購入してるんです。ドロボーだって長年続けていれば家が持てるんですね。世の中には想像を絶する生き方を選択した凄い人がいるもんだ。ちりも積もれば山となるということわざを、人生をもって証明した人です。

裁判官「えへへ……え〜っと……」

呆れて笑顔がこぼれる裁判官。

裁判官「ま、家を買った経緯は一旦さておきですけど……、大分に住む家があったわけでしょ? なぜ東京に来たんですか?」

被告人「不思議な話をしますけど……呼ばれました。やるなら東京、捕まるなら東京、死ぬなら東京って」

全くの意味不明発言です。これを聞いた裁判官は、

裁判官「言いたいことは大体分かりました」

理解力があるところを見せて、被告人質問は全て終了です。結局、誰一人として、カラスの羽根については質問をしませんでしたね。リレー捜査は気にしてたくせに、目立つ格好をしてた理由は謎のまま。