どちらの可能性も捨て切れない
固有名詞の読み方は難しいですね。ずっと「あさい」読みがされていたのが「あざい」になった。
『角川地名大辞典25滋賀県』によると、「あざい」の項目が立っていて、現在のびわ町一帯の広域称、との説明があります。
ということは、現地では「あざい」と発音している。それで、同地域を領していた戦国大名の姓も「あざい」とするようになったのでしょう。
ただし、この地名、古くから「あざい」だったのかどうか。近江国12郡の一つ、浅井郡を『大八洲記』は「阿座胆」、すなわち「あざい」と読んでいますが、『和名類聚抄』は「阿佐井」すなわち「あさい」と訓注しています。
『大八洲記』は、江戸時代中期の享保8年(1723年)に京都の儒学者・地理学者である鴨祐之によって纂輯された地誌であり、『和名類聚抄』(略称は『和名抄』)は平安時代中期の承平年間(931年 - 938年)、源順が編纂した書物。
これを見ると、「あざい」か「あさい」か、どちらの可能性も捨て切れません。
