『平清盛』の時代考証にて

ぼくもこれに似た事例を体験しています。2012年に大河ドラマ『平清盛』の時代考証を務めさせていただいていた時のことです。

治承4年(1180年)に源頼朝が伊豆で挙兵すると、平清盛は討伐の軍勢を東国に送りました。頼朝も関東の大軍を率いて迎え撃ち、両者は駿河国の富士川を挟んで対峙しました。

遠征で士気が低下していた平家方は、水鳥の羽音を源氏勢の奇襲と勘違いして敗走。これが有名な「富士川の戦い」です。

この戦いがドラマで取り上げられる少し前、制作陣に宛てて地元の方からハガキが届けられました。

もうすぐ「富士川の戦い」が起きることだろうが、あの川は「ふじがわ」ではない。「ふじかわ」(阪神の「藤川」監督と似たイントネーション)だから十分に気をつけて欲しい、そう指摘して下さったお便りでした。

地元でそう呼んでいるならば、と慌てて「ふじかわの戦い」にしたと記憶しています。