具体的には、(1) ウイルスやがん細胞などから体を守る免疫力が高まる、(2) 自律神経が整うことで眠りの質を改善する・疲れにくい体をつくる・心が落ち着く、(3) 血管をしなやかにして動脈硬化を防ぐ、(4) 認知機能の低下やメタボを予防する、(5) 筋力の低下を予防し、フレイル(心身の虚弱)を防ぐ、(6) 便秘を改善することで肌の状態が良くなる、などが挙げられます。

ただし、腸内細菌がより力を発揮するためには、毎日の食事と生活習慣に対する心がけがとても重要。腸内には1000種類、約40~100兆個の腸内細菌がすみついていて、菌種ごとに集まって腸内細菌(腸内フローラ)をつくっています。これらの菌がお花畑に見えることからフローラの名がつきました。

腸内フローラを構成する菌の種類は人によって異なり、出産時に母親から受け取った細菌をベースに、ほぼ3歳までに決まるといわれます。

人間にいい影響をもたらす有用菌(善玉菌)、悪い影響をもたらす有害菌(悪玉菌)、それらのいずれにも属さない菌が、バランスよく共存している人ほど、糖尿病や心筋梗塞など生活習慣病のリスクが低いことが長年の研究でわかってきました。

ところが、腸内フローラのバランスはさまざまな原因によって日々変化し、崩れやすくなっています。たとえば偏った食事を続けていると、特定の腸内細菌しか育たなくなり、腸内フローラの多様性が失われてしまう。

また、ストレスや運動不足、睡眠の質が悪いといったことも、腸内フローラの状態に悪影響を及ぼすのです。