みんなが元気なわけではない
メディアは「元気な老人」ばかり取り上げがちですが、みんなが元気なわけではありません。光の部分を描いたら、影も描かないとフェアではない。
母を介護していた時も、元気でいたいと望みながらそうはいかない人たちへの光の当て方がメディアは弱いと感じて、それも記してきました。そして今回は、自分の病気を書くことに。
それにごく身近な人以外には、がんと判明して以来、3年余、病気のことを告げずにきたので、この1冊があれば皆さんに「黙っていてごめんね」という気持ちを表せるかな、と。(笑)
この本にも書きましたが、いろいろな理由から2回病院を替え、3つ目の病院に辿り着いて抗がん剤治療を始めるまで3ヵ月くらいかかっています。私のがんは進行が速いタイプなので、その間に進行していたらどうしようと不安もありました。
結果的に今もこうしていますが、2番目の病院でうまくいかなかった時は、置き去りにされたような、本当に心細い思いをしたものです。
そして入院中は、本にもずいぶん助けられました。昔、何度も読んだ本の一節がこんなふうに自分を支えてくれるのだと気づいたり。本が贈ってくれるものの大きさと深さを再発見しました。
