王道の道を外れても

劇中では、明治を生きる女性の選択肢の少なさが強調されてきた。誰かの妻になるのが当たり前の時代。父を亡くして経済的に困窮したりんは、家族のために18歳上の商人、奥田亀吉(三浦貴大)の後妻になる。

しかし、夫婦仲はうまくいかず、酒に酔った亀吉が暴れたことをきっかけに屋敷が火事になり、その隙にりんは環を連れて東京に逃げた。

一方、教会に捨てられていた直美は、孤児という境遇のために、まともな仕事に就けず、結婚もできそうもなかった。そんな2人が捨松の提案で歩むことになったのが看護の道だ。

『風、薫る』場面写真 教室
(『風、薫る』/(c)NHK)

「当時の女性の王道となる生き方から外れてしまったりんと直美が、看護の道を歩むことを通して、人と人が助け合って生きることを考えてもらう機会になればいいと思っています」