「獺祭MOONプロジェクト」
そのコンテストで2度もグランプリを獲ったのが福岡・ウィング甘木の北嶋さん。その日本一の酒米でつくられた酒も会場で販売された。「北嶋米使用 獺祭 磨き その先へ」は720mlで5万5000円。期間中は試飲も可能で、1杯2000円で味わい感想を言い合う人たちも。
「1本5万円といっても、お米に4000万円払ってるから安いですよ」と弘兼氏。当日は1杯2000円で試飲もできた。「 ホテルのカウンターでカクテル飲んだらもっとしますから。僕はまだ飲んでませんけど(笑)」と弘兼氏。当日は、弘兼氏らの故郷、錦帯橋を描いたラベルの日本酒も販売された。
「日本酒は屋台の片隅で飲むのもよいが、獺祭は 華やかなところで飲んでもらいたい。茶碗ではなく専用ワイングラスで晴れやかに飲んでほしいんです」と桜井会長。先の大阪万博ではオーストリア館とのコラボも。「樽にウィーンフィルの音楽を40日聴かせた獺祭を作ってほしい」って言われたんですよ、と振り返る。
獺祭は宇宙にもすでに飛び出している。2024年には「獺祭MOONプロジェクト」を立ち上げた。
「2040年代には人類が月に住むようになるかもしれない。そうすると、酒がない生活はつらいでしょ。だったら月の水でつくればよい。月の重力は地球の6分の1。その環境で実験したいと思ったが、地球上で同じ環境を再現するにはすごくお金がかかる。ISSのほうがリーズナブルだということで、100cc作れるプラントを二機打ち上げました」と笑う。
プラントは一つは廃棄、 一つは無事帰還し、2026年の3月に完成、100mlをチタンのボトルに詰めて1億1千万円で発売。買い手はついており、売上金は、日本の宇宙開発に寄付する予定だという。5ml飲んだという会長は「億を使って、こうやったら失敗するんだなと学んだ。宇宙でつくった酒はやや酸が多かったですね。まずは 安全に発酵することだけを考えたので…」と説明。会場からはそのスケールに驚きの声とともに笑いが。
来年はどんなコラボ企画が生まれるのか。獺祭の挑戦は止まらない。



