新NISAの開始などを背景に投資人口は増加傾向にあるそうです。そんな中、三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」通称「オルカン」の生みの親として活躍されている代田秀雄さんは「投資を賢く<仕組み化>することで自分の人生の主導権を取り戻す『オルカン思考』がこれからの時代を生き抜く武器になる」と語ります。そこで今回は、そんな代田さんの著書『オルカン思考: 世界経済を味方につける「長期投資」の教科書』より一部を抜粋し、代田さんの投資についての考え方をご紹介します。
下落局面で慌てないために――長期投資の続け方
どれだけ優れたファンドを選んでも、投資家自身が途中で解約してしまえば、長期投資の果実は得られません。オルカンをはじめとする全世界株式型が「長く持つのに向いている」のは、まさにこの前提があるからです。
そして、長く持つために最も重要なテーマは、自分の心の扱い方にあります。下落や急騰をどう受け止め、どこで踏みとどまるのか。その方法を知らなければ、どんな優れたファンドも真価を発揮しません。私自身がこれまでの投資人生で学んできた「下落局面で慌てないための考え方」を、行動経済学の視点も交えながら整理してお伝えします。
長期投資を続けていると、相場の急落には必ず遭遇します。たとえば、リーマン・ショック、2024年の急落、2025年4月の「トランプ・ショック」。こうした暴落を何度経験しても、資産が目減りする瞬間のざわつきは慣れることがありません。
しかし、経験を重ねるほど「ああ、また来たか」という諦観と、それでも手放してはいけないという静かな覚悟が身についていきます。長期投資という長い航海に出ている以上、嵐は避けられません。避けられないのなら、どんな天候でも舵を握り続ける技術を身につけるほうがはるかに合理的です。