自分にばかりフォーカスしてしまうのが若者の性(さが)
若い頃は役割というものに意識が向いていなかったので、怒られると自分自身が否定されたような気持ちになっていました。また、褒められても私自身の全てが褒められていると勘違いしていい気になっていたことも多かったです。
どちらにしても自意識過剰。承認されたい、自分を承認してほしい、認めてほしい。全て自分と直結していたのです。
私の場合、ドラァグクイーンという仕事をしていたのも、役割と個人を切り離すのに時間がかかった理由となっていました。自分で考えたショーをお客さんに見てもらって、ダイレクトに反響を得ることができるドラァグクイーンは、個人の手柄だと勘違いしやすい仕事でもあるからです。
もっと大人になってから考えると、バックステージやスタッフの人々に支えられているからできる仕事であるということに気付くのですが、駆け出しの20代の頃はそこまで目が行き届かず、自分にばかりフォーカスしてしまいがちでした。
当時は経験不足で周囲が見えていなかったというのもあります。社会に出て、実際に自分が社会の歯車になって、支える側の役割を経験してやっと、周囲の支えに気付くものなのです。
そういった意味で社会人として、社会の歯車となる経験は貴重で尊いことだと私は考えます。
※本稿は、『育つ、育てる。対話力 話し下手が強みになるニクヨ式会話術』(肉乃小路ニクヨ:著/KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
『育つ、育てる。対話力 話し下手が強みになるニクヨ式会話術』(肉乃小路ニクヨ:著/KADOKAWA)
会話が苦手なあなたへ!完璧じゃないからこそ人は対話で繋がれる!
知的な語り口や温かい人柄が支持され、高い共感を得ている「対話おばさん」肉乃小路ニクヨが、これまでのサラリーマン生活やコラムニストになってからの数々の対談でつかんだ「対話力の育て方」を、本書でやさしく、時に容赦なく語り尽くします。本書はすべての話し下手さんに贈る「対話のレッスン本」です。





