青峰は目の前の空のグラスをじっと見つめていた。誰も、次の飲み物を促しはしない。それぐらい、ゲームの話に夢中なのだ。青峰自身、その流れを断ち切ってまで、店員を呼ぼうとは思っていない。

 ソニックとモリシーのグラスも空いている。ミクニもお猪口は空だし、あのペースで飲んでいたなら徳利も空だろう。

 ――皆さんは次、何を飲まれますか?

 青峰は心の中で発声練習する。これだけのことを口に出すことさえ億劫になっていた。現実感が急速に遠ざかり、青峰は口を開きかけた。

「あの、俺――」