自費治療の「白い歯」を歯医者が勧める本当の理由
このような理由から、われわれ歯科医師は自費治療の白い歯(セラミックやジルコニア)を勧めることが多いです。「本音はお金儲けでしょう?」と言う声も聞こえそうな気もしますが、答えは「ノー」。
本当の理由は、見た目の美しさ以上に、「歯の命」を守りたいからです。実際、当院をはじめ、歯科で臨床に関わる人には自費診療を選んでいる人が多くいます。
自費治療の白い歯の最大のメリットは「接着」です。
先述したように保険の銀歯治療が「昭和のお風呂」だとすると、自費治療の白い歯は「令和のユニットバス」だと考えてください。
ユニットバスは、床も壁も一体型の構造です。水が壁の裏に漏れることはないため、内部でカビが発生するリスクもほとんどありません。
これと同じように、自費治療の「接着治療」では、歯と治療材料が一体化するため、水分も一切通しません。そのため、銀歯のように接着剤が溶け出す心配がなく、菌が入り込む隙がないのです。
その結果、10年経ってもむし歯が再発しない確率(生存率)は、95%以上というデータもあります。
自費の白い歯は主に2種類あり、1つは「セラミック(陶器)」で、もう1つは「ジルコニア(人工ダイヤモンド)」です。
ここで、既述した食器の例えを思い出してください。保険の白い歯(ハイブリッドレジン)が「子供用のプラスチック食器」なら、自費のセラミックは、高級な「九谷焼の食器」です。九谷焼のお皿は、何百年経っても色褪せることもなく、表面はツルツルで、汚れもサッと落ちます。
お口の中でも同様に、セラミックは変色せずに、プラークは落としやすくなります。天然歯と見分けがつかないほど透明感があり、最も美しく仕上がります。
もう一つの人工ダイヤモンドであるジルコニアは強度に優れているので、割れる心配がほとんどありません。
一方で、セラミックは陶器なので、強い衝撃を受けた場合、割れる可能性があります。その点、ジルコニアにはその心配はありませんが、非常に硬いため、何らかの理由で除去する必要が出た際には大変手間がかかることを覚悟したほうがよいでしょう。
