婿と友だちは違う
そう考えたら、幸せぐせがどちらかはわかるのではないでしょうか。答えはAです。
もし嫌いな相手が友だちならば、我慢などせず、理由をつけて断り続け、付き合いをフェードアウトしていくのが良いかもしれません。でも今回の相手は友だちではなく婿。義理であっても家族です。
私はつねづね、家族の「儀礼」つまりしきたりや行事は、先祖との絆を深める機会として重要なものであるとお話ししています。お嫁さんが「盆暮れ正月に、夫の実家に帰省したくない」といった本音を語ることがありますよね。立場は違えど、本質は今回と同じ。あなたがお姑さんの立場なら、たとえ相性が悪くても、夫の実家に顔を出すのは家族としての礼儀だと思うのではありませんか?
それに、自分と相性が良くて、心から笑顔になれる相手としか付き合わない、それ以外の人とは儀礼的なお付き合いもイヤだなんて、あまりに大人げない。まるで好きな人しかいない夢の国で暮らしたい、と想像するようなものです。
人は自分の視点で物事を考えますから、「人を好きになったり、嫌いになったりする権利を自分だけが持っている」と、無意識に思いがち。それ自体は仕方のないことですが、相手のことを思いやれないのは幼稚な考え方と言えます。最初に申し上げたことをもう一度思い出してみてください。婿のほうも、あなたのことが嫌いかもしれません。
相手視点で見てみれば、自分がいかに傲慢かということに気づけるはず。そのうえで「私のことが嫌いかもしれないのに、わざわざ家族の行事に声をかけてくれるなんて」と考えてみたらいかがでしょうか。「断るなんて申し訳ない。ある程度は付き合わなくちゃね」と割り切れるのではありませんか? 多少の我慢はお互い様。短時間の儀礼を果たせば、娘や孫だって喜ぶのです。
私はよく、他人でも家族でも、腹六分の付き合いが丁度良いと言っています。つまり距離感をもって儀礼を果たすべきということ。「腹六分って、だいぶ食べ足りないですけど?」と思うでしょうが、満腹でなければダメ、というのは強欲です。
