投降を決意したはずの村重だったが…

籠城を続けていた村重でしたが、信長軍によって兵糧の搬入を断たれ、有岡城の状況は日に日に悪化。そんななか、だしは村重に「もはや上様に頭を下げに行くしかないのでは?」と語りかけます。

しかし村重は「ここまで裏切ったわしを上様が許すはずがない。まんじゅうごと串刺しにされるのがオチじゃ」と弱気な表情を浮かべます。それでもだしは「皆を救えるのは殿だけでござりまする」と説得。

村重も「もし万が一の時は、この命に代えてもそなたのことは守る。何も案ずるな」と手を握り、ついに投降する意思を小一郎に伝えたのでした。

しかし夜、雷鳴がとどろくなか、信長の冷徹な表情が脳裏によみがえります。

名物茶器を落として割ってしまった村重。砕け散った破片を拾い集めるうちに手から血がにじみます。恐怖に震えながら「ああ…」とうめく姿は、追い詰められた村重の心情を象徴する場面となりました。

そして翌朝、村重は書き置きを残し、妻子を置いて城を脱出します。

書き置きを読んだだしは「おのれ、村重~!」と激しい怒りをあらわに。一方、雨の中を逃げる村重は「わしは死にとうない。すまん」と繰り返すのでした。