なかでも皮膚炎がひどくて。特に指先の皮膚がぱっかりと割れてしまうのには参りましたよ。痛くてシャツのボタンが留められないし、お風呂に入ると飛び上がるほど染みて、体を洗うことができません。それから全身にニキビのような発疹がみっちりできて、これも痛いのです。

そのほかにも、口内炎が同時に6つくらいできて歌いづらくなったり、急な下痢に襲われることもあり、1時間くらいトイレから出られなくなったことも。

正直、ステージどころではないという状況が続き、主治医に相談して、抗がん剤を一時的にやめていた時期もありました。

副作用はほかにもあり、何を食べても塩味にしか感じられないという味覚障害に襲われ、何も食べる気がしない日々を送っていたのです。でも、このままでは弱る一方だと考えて、しょっぱくてもなんでもいいから食べると決めました。だから太っちゃってね。(笑)

それから、笑うことも心がけています。今も月に一度検査をしていて、どこかに転移していたらと思うと、正直怖くてたまらない。でも沈んでいたら免疫が落ちてしまう。だからダメな時のことは考えずに、フラットな心でいるように心がけています。

自然体でいると面白い話とか楽しい話が耳に飛び込んできますから。笑っていれば大丈夫。明るさは強さだと僕は確信しているのです。

がんになったことは人生最大の試練だといえますが、思えば僕の歌手人生にはたくさんの試練がありました。病気と対峙していくなかで、「あの時だってピンチを乗り越えたのだから」といった体験が大きな力になったのも確かです。人生に無駄なことなしというのは本当だなと思いますね。

 

後編につづく

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