19歳でモデルデビュー以来、カリスマ的な人気を博している梅宮アンナさん。2024年に乳がんのステージ3Aで闘病していることを公表し、現在も自らの体験を日々発信されています。そんな経験を通して、梅宮さんは「乳がんになって、私はやっと生きがいを見つけた」と語ります。そこで今回は梅宮さんの著書『フルコース がんと私と家族の日々』から一部を抜粋し、赤裸々ながん闘病記をお届けします。
恐れていた脱毛の始まり
このころはまだ娘の百々果はアメリカにいた。
「髪の毛どう?」
抗がん剤の副作用で、髪の毛が抜けることは知っていたらしい。
心配して、ほぼ毎日連絡してくれていた。
「まだ抜けない。ちょっと髪の毛の根元が痛くなってきたかな」
百々果は日本に帰国する予定だったので、いよいよ抜けそうなときはバリカンで剃ってもらおうと思い、彼女にもそう伝えていた。
抗がん剤を投与してから2週間ほどで髪が抜け始めるという話はよく聞いていたけど、本当に抜けちゃうのかな、なんて半信半疑だった。
でも――。
「たいへーーーん!」
忘れもしない8月18日の朝。私は浴室で叫び声をあげた。
シャワーで髪を洗い、シャンプーで泡立てる。そこまではよかった。泡を洗い流した瞬間に「ゴソッ」と抜ける感触があった。
「えっ、何これ?」
見ると髪の毛がボール状の塊になって、手に絡まっている。
慌ててリンスをつけて流そうとしても、指が通らない。抜けていく毛が残っている丈夫な毛に絡まり、流そうとすればするほど、髪がこんがらがって、ドレッドヘアみたいになってしまう。何をやってもダメだった。