「楽ですね。髪がないの」
このままじゃ、人前に出られない。
とりあえずネットでいろいろと調べた。
がん闘病者は「こんなに髪の毛が抜けちゃいました」と自撮りした写真をアップする人が多い。それを見るたびに「こうなるのはキツいな」とショックを受けていた。
芸能人はイメージを売る仕事だ。脱毛した頭を見せて「アンナちゃん、病気だもんね」なんて同情は買いたくない。“病人感”は出したくなかった。
むしろ、「こんな素敵なウィッグがあるよ」「このウィッグはこのお店で買えるよ」とかって前向きな情報を発信していこうと思った。
ウィッグを被るなら、本物に見えるものがほしい。
アメリカではウィッグ専用の美容院があるくらい普及していて種類も多い。
でも日本にはその技術がほとんどない。おまけに数十万円とか100万円とか値段もかかる。デザインもイマイチなものばかりで、被るとまるでハロウィンの仮装みたい。