ウィッグの生活は意外に快適
それでも自分に合ったものを頑張って探し回った。
「これじゃん。私が探し求めていたのは!」
都内に医療用ウィッグに力を入れている美容院を見つけた。
すぐさまフルオーダーした。
1か月後には、本物の髪の毛で作った人毛ウィッグが完成。ウィッグを持って、その美容院に行けば、おしゃれなカットもしてくれる。コテで巻き、好きなカラーにも染めてくれる。すごい!
そのうえ、なんと、その美容院は、抗がん剤治療中の人や脱毛症の人がたくさん利用しているらしく、カット中は、がんの話で盛り上がり放題。
私は今や7、8種類のウィッグを持っていて、毎日違う髪型にチェンジしている。
「私の人生、どれだけ髪をブローする時間が占めてたんだろう」
ウィッグの生活は意外に快適だった。
髪を整えるのに5分で済む。ブローをする必要もない。
「梅宮アンナに髪の毛がないのはありえない」なんて落ち込んでいたのに、今では「楽ですね。髪がないの」なんて言ってるんだから、自分でも笑ってしまう。
抗がん剤の投与が終われば、また髪の毛は生えてくるらしい。
毛質はどうなるかわからないけど。髪のない期間はせいぜい4か月から半年程度。永久じゃない。だったら、そんな体験をするのも悪くないかなって思うようになった。
※本稿は、『フルコース がんと私と家族の日々』(文藝春秋)の一部を再編集したものです。
『フルコース がんと私と家族の日々』(著:梅宮アンナ/文藝春秋)
2年前に乳がんを公表し、乗りこえるまで――そこには“アンナ流”の覚悟と選択があった。
波乱万丈の芸能人生、父・梅宮辰夫との思い出、母に対する葛藤、娘への感謝、そして電撃再婚の真相を赤裸々に綴る。





