イラスト:星野イクミ
長く生活を共にして、「暗黙の了解」が増えた家族だからこそ、実は密なコミュニケーションが大切です。脳科学を研究する黒川伊保子さんが、読者から寄せられた相談に答えます。今回の相談は、コロナ禍の「ステイホーム」で家にいても落ち着く場所がないというお悩み。(構成=篠藤ゆり イラスト=星野イクミ)

【相談】
家にいるのに落ち着かない(55歳・主婦)

2人の子どもたちに自室を与えた頃から、私の居場所はずっとダイニングテーブルでした。寝室は夫の書斎も兼ねており、あまり自由な出入りもできません。

家族にとってリビングやダイニングは、トイレや飲み物を取りにきた時に立ち寄る、ちょっとした休憩の場所なのでしょう。

一人一人にとってはほんの10分程度の出入りでも、入れかわり立ちかわり誰かがやってくるので落ち着きません。

とくにステイホーム期間中には、自分の居場所がないと痛感しました。この先の週末のことを考えると憂鬱です。