女性全てへの気遣いと優しさ

原田さんの行った改革も鳥大病院の経営改善に大きく影響し、寄与した。

24時間、お産は待ってくれないが、同じ様に産婦人科らしく、原田さんは、如何なる問題にも対応出来るスピード感と粘り強さ、そして女性全てへの気遣いと優しさがあった。

『病院がなくなる』(著:結城豊弘/ビジネス社)

最初に原田さんから聞いたのは、働く女性への気遣い。仕事と育児の両立のために院内に開設された「すぎのこ保育所」のこと。

病院見学をした時に、原田さんから特に力を込めて説明された事を思い出す。開所は2007年10月と歴史はあるが、女性の働き方を見直し手厚く支援した北野病院長の意思を継ぎ、病院の教職員などを対象として原則年中無休、0歳児から5歳児まで、朝7時から午後8時まで開所。

また夜間保育として翌朝7時まで子供を預けられる。安心して院内のスタッフが働ける様に配慮したという。また2010年には、ワークライフバランス支援センターが開設された。育児・介護・メンタルヘルスケア、職場復帰など、院内で働く全職員を支援し、快適な職場環境を提供する活動と工夫を行うセンターとなっている。

多様性を尊重し、働きやすさを支援するとても重要な役割を担う。このワークライフバランス支援センターの活動に対しても原田病院長は支援を怠らなかった。女性医師や女性看護師の復帰支援、キャリアアップのための研修やガイダンス講義も充実させ、ダイバーシティーも推進した。このあたりも私は、原田さんの産婦人科医としてのキャリアが大きく影響していると思って見ていた。