思いやりとは何か

そもそも、豪華な生活をしているようにみえる人でも、内部をのぞくと家庭や対人関係、仕事のことで大変だったり、経済的に火の車だったりというケースは結構多いものです。ですから、ねたみやそねみ、ひがみというのは結局、思いやりに欠けているということだと私は思います。 

美輪明宏
(写真/御堂義乘)

では、思いやりとは何か。それは、情けをかけるとか、優しくするとかではなくて、推察力や洞察力を持つことです。「この人は、この家と引き換えに、何を代償として支払ってきたのだろうか」ということに思いを巡らせてみてください。

人間を一番苦しめるのは自分自身のコンプレックス、劣等感です。それは誰のせいでもありません。自分のせいなのです。そういった醜い自分の精神状態は洞察力、推察力によって解決できるということを、どうぞ考えてみてください。その家を建てて、あなたのご近所になった方に対して「ご苦労さまでしたね」といえるようになれば、そんな思いやりの優しい言葉に、あなた自身も救われるのです。

※本稿は、『ほほえんで生きるための人生相談』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。

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ほほえんで生きるための人生相談』(著:美輪明宏/朝日新聞出版)

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