島田 いえ、ところがその9割近くが否定的なものだったんです。「日本軍がこんな酷いことをしたはずはない」「AIのフェイク画像だ」とか、「中国人に日本語を覚えさせてしゃべらせているんだろう」なんて荒唐無稽なものまであって。
加速度的に戦争に対する常識的な知識が失われてきていることに、恐怖すら感じました。
信田 恐ろしいですね。最近はネットで政府を批判したり国に対し反対意見を唱えると、「あなたは中国からお金をもらっているんですか」なんてコメントがすぐつくようです。
島田 バブル崩壊以降、日本の経済規模は縮小し、人口減少に歯止めがかからず、国際的な影響力も低下している。国力が落ちて国民が自信をなくすほど、反動で「愛国的」な言動が受け入れられます。
信田 ヨーロッパでもその動きは顕著ですね。
島田 はい。為政者がナショナリズムを利用し、勇ましいことを言い立てて排外主義をあおる。結局それが戦争への流れを後押しする。歴史を見ると、古今東西、繰り返されてきたことです。同じことが、また日本でも再現されようとしているのではないかと危惧しますね。
信田 そんな時代だからこそ、戦争が何を壊すのか、戦争トラウマとはどんなものなのか、多くの人に自分のこととして考えてほしいと思います。
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