出雲大社のさらに奥のパワースポットへ

古事記の神話の3分の1は出雲が舞台。その主人公ともいえる大国主は「オオナムチ」と呼ばれた若き日から天照大神に国を譲る晩年まで、数々の伝説が語り継がれています。そして、これらの伝説から伝わってくるのは、大国主大神のおおらかなキャラクター。たとえば、童謡でも有名な「因幡の白兎」伝説では、自分のいたずらが原因でひどい目に遭ったウサギを「自業自得だ」なんて見捨てずに助けます。

また、逆恨みした兄神たちに騙され二度も殺されたときや、逃げ延びた須佐之男命の国で命がけの試練を課されたときも、持ち前のおおらかさや朗らかさを発揮。すると、そのたびに不思議なほど絶妙なタイミングで、母神や後に妻となる須佐之男命の娘、さらにはネズミやカエルまで、必ず救いの主が現れ、不思議な縁に恵まれて試練を乗り越えるのです。

こうした伝説の持ち主、大国主を祀る出雲大社だからこそ、境内に一歩入った途端、大きな存在に包まれるようなパワーを今なお感じさせるのでしょう。このような御祭神を祀る出雲大社にお参りすることで、まずは疲れ切った心を解きほぐし、大国主のようにおおらかに、朗らかに、試練を乗り越えていけるのではないでしょうか。

せっかく出雲まで来られたら、出雲大社の数ある摂社(1)の一つ、出雲井神社(いづもいのかみのやしろ)もぜひ! 本社から東へ歩いて15分ほどの出雲井社は「国譲り」(2)の際に、天照の使者を諸国に案内した「岐神(くなどのかみ)」を祀っています。道案内の神様なので、不安なときにこそお参りすれば、向かうべき道を見つけるきっかけをいただけるでしょう。

さらに、出雲井社の裏山へ少し入った先にある巨石もおすすめ。古代祭祀が行われていたのでは? という説も耳にしたことがあります。岩に刻まれた直線的な割れ目は、儀式の跡か古代の人が残した記号ではなどと想像を掻き立ててきます。真摯な気持ちで岩の前に立ち、大地のエネルギーを感じてみてはいかがでしょうか。

(1)本社に付属し、御祭神に所縁の深いお宮で境内や周辺に鎮座する

(2)天照大神らに迫られ地上の国(葦原中津国/あしはらのなかつくに)の支配権を譲ったという神話

古代の信仰を今に伝える日本有数の聖地 出雲大社

御由緒・御祭神:古事記や日本書紀で大国主大神が天照大神に国を譲った代わりに建てられたのが出雲大社とされるが、実際の創建年代は不明。現在の本殿は高さ24メートルだが、社伝では平安時代には48メートルあったとされ、実際、境内からは太さ約1.4メートルの木を3本束ねた状態の柱が発掘されている

伝説:大国主大神の神話は全国に広がっている。やんちゃで微笑ましい伝説が現在の地名や地形の由緒となっている。

住所:島根県出雲市大社町杵築東195
アクセス:JR出雲市駅から一畑バス[出雲大社・日御碕・宇竜行き]で25 分
HP:https://izumooyashiro.or.jp/

※本稿は、『神社は心のクリニック しんどいあなたにオススメの癒しのご利益神社ガイド』(双葉社)の一部を再編集したものです。

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