ルッキズムに抗った女神様?

月水石神社に祀られている御祭神は磐長姫命。神話のなかで天照大神の孫・邇邇芸命(ににぎのみこと)に「醜いから」と拒絶された女神です。

高天原から地上に降臨した邇邇芸命は、美しい木花之佐久夜比売(このはなのさくやびめ)に出会って一目惚れし、結婚を申し込みました。喜んだ父の大山津見神(おおやまづみのかみ)は、姉の磐長姫をともに送り出しましたが、邇邇芸命は非常に醜い姉を追い返してしまいました。

月水石神社(写真提供:双葉社)

これを恥じた磐長姫は涙を流し、「私を妻にしていれば、生まれる子の命は石のように永遠に不滅だったのに……。妹だけを選んだから、木の花のように散ってしまうでしょう」と呪いの言葉を吐きました。世の人々の命が短いのはこのためだと数々の神話は伝えています。

天から降臨した神ですら本質を見抜けずにルッキズムに走ってしまうのです。そんな天孫にすら磐長姫は怯むことなく言い返し、大きな報いを受けさせています。誇り高い磐長姫は、見た目ではない自分自身の本質を見つめようとするあなたを支えてくれることでしょう。