できればもっと高く売りたい

末藤さんから受け取った机上査定の結果を見た感想は、「あわよくばもっと高く売れないか」でした。なぜなら、その年の実家の土地の固定資産税評価額は692万円だったからです。最低でもそれくらい、できればもっと高く売りたい気持ちがありました。

固定資産税評価額とは、固定資産税を計算するときの基準となる価格のこと。不動産ごとに付いていて、教科書的には公示価格(国土交通省が発表する取引の指標となる価格)の約7割と言われています。つまり、固定資産税評価額を0.7で割り戻すと価格の目安が出ます。

『お金のプロが実体験をもとに導く 実家じまいの最適解』(著:坂本綾子/幻冬舎)

となると実家は……692万円÷0.7=989万円? しかしながら、実際の売買の値段はそう単純には決まりません。都市部の人気エリアのマンションは、固定資産税評価額から逆算した価格よりはるかに高い値段で売買されています。一方で、地方の中古戸建ての中には固定資産税評価額より安くしても売れないものもあります。

評価替えが3年に一度しか行われないため、固定資産税評価額の変動はスローペース。これに対して、実際の取引価格である不動産の時価は常に変動していて、数か月で一気に値上がりすることもあります

机上査定はあくまで目安として、実際にどれくらいで買ってもらえそうか、熊本の不動産会社に問い合わせることになりました。