現代人はみんな、なんとなく孤独
社会的排斥を受けているわけではなくとも、社会や他者とのつながりが減少したり欠如したりすることで、孤独感や寂しさに襲われるのも、現代社会ではよくあることです。
たとえば、友人や恋人と別れたとき、なんらかの事情で疎遠になってしまったときには、心にぽっかりと穴が開いてしまったような寂しさや孤独感に襲われるのではないでしょうか。また、転勤・転職や転居などで、それまで親しい関係にあった職場の人やご近所さんと物理的な離別を余儀なくされることもあります。
それでなくとも現代社会では、都市化やライフスタイルの多様化、また少子化などの影響もあり、地域コミュニティの活動やお祭りなどのイベントも、縮小化の傾向にあります。コロナ禍で中止されたイベントが、コロナ後も復活されないままになっているという話もよく聞きます。それにそもそも、ご近所付き合いそのものが減少しています。また、職場でも終身雇用制が当たり前ではなくなり、ひと昔前の「家族的な職場」は影をひそめ、職場の人間関係もドライになっています。
コロナ禍を機に導入されたリモートワークは、コロナ後も、仕事と家事・育児との両立や、被雇用者の通勤経費やオフィス家賃の削減など、個人にとっても経営者にとってもメリットが大きいとして、引き続き利用している企業も少なくありません。しかしその分、従業員同士のコミュニケーション機会が激減してしまっています。ワークライフバランスを重視するあまり、職場での付き合いより家庭や個人の生活を重んじる風潮が、それに輪をかけているようなところもあります。
ところが家に帰ってみれば、一人暮らしだと、玄関扉を開ければ真っ暗闇。笑顔で「お帰りなさい」と言ってくれる人もいません。家族と一緒に暮らしていても、家族皆それぞれが忙しかったり生活時間帯にズレがあったりして、同じ屋根の下で暮らしていても家族同士顔を合わせる時間がなかなかとれないということもあるでしょう。
このように、家庭でも職場でも、地域社会でも、皆が皆「なんとなく孤独」な状態にあるというのは、現代社会にはありがちなことです。
つまり、現代人は常に孤独と隣り合わせの生活をしているといっても過言ではないでしょう。
