刑事の視点からのコメント
被害者と加害者のズレ
刑事時代、この手のトラブルで話を聞いてみると、加害者側と被害者側で認識が大きく違うことがよくありました。
加害者は、「冗談だった」「いじっただけだった」「仲がよかったから」と言う。
一方で被害者は、「ずっと嫌だった」「笑うしかなかった」「やめてほしかった」と言う。
私は、そのズレを何度も見てきました。今回のケースも似ています。
しかし、SNSは職場の雑談とは違います。一度投稿すれば、その情報は社外へ出ます。そして、誰かが見れば、誰のことなのかわかることもあります。
ここで大切なのは、名前を書いたかどうかではありません。
部署名、役職、特徴的なエピソードなど、その人だと特定できる要素を書いたかどうかです。
そしてもう一つ、問題になるのは立場の差です。上司と部下。先輩と後輩。影響力のある人とそうでない人。こうした関係では、被害者が本音を言えなかったケースが考えられます。
だから、「相手が笑っていた」という事実だけで安心するのは危険です。笑っていたことと、傷ついていなかったことは同じではないのです。
