なぜ捕まるのか
消費者を「騙す」という感覚
まず知っておいてほしいのが、「口コミそのものは違法ではない」ということです。問題になるのは、「体験していないのに体験したように装うこと」です。
そこでまず関係してくる法律が、景品表示法(ステルスマーケティング〈ステマ〉規制)です。
消費者は口コミを見ると、「実際に利用した人の感想」だと思います。ところが、それらが実は事業者から依頼されている、さらに報酬を受け取っている、そしてそれを隠している、となると、消費者の判断を誤らせる表示として問題になります。
さらにその行為が悪質な場合は、詐欺罪が問題になる可能性もあります。
詐欺罪は、
1 相手を騙す
2 相手がそれを信じる
3 財産を交付する
という流れで成立します。たとえば、利用者を装った虚偽レビューを見た人が、「こんなに評判がいいなら買おう」と考えて商品を購入したとします。そうすると、詐欺罪の要件1~3が成り立つので、そのレビューは、消費者を騙すための材料として評価される可能性が生まれるのです。
また、競合他社に対する虚偽レビューや、大量のやらせ投稿が行われた場合は、偽計業務妨害罪(刑法233条)が問題になることもあります。
刑事の世界では、報酬額の大小よりも消費者を誤認させたかどうか、が重要です。