また次の物件へ

また次の物件へ。
駅に近い。
収納もある。
高層階。
よし。

ところが、電車がうるさい。
「慣れますよ」
不動産屋さんは言います。
そうでしょうね。
人間、たいていの音には慣れます。
でも私は、家に帰ったときくらい、静かであってほしいのです。

こうして私は、家を見に行くたびに何かを見つけては何かを諦め、そしてまた次の家を探しています。
家探しは苦戦する、とよく聞きますが、まさに今回はそれでした。

何軒目かの内見。家探しは、自分探しでもあるのかもしれません

まず、家がないのです。
正確には、あります。
物件情報はたくさんあります。
写真もきれいです。
間取りも立派です。
こんな家に住めたら素敵、と思います。
ところが現地へ行くと、
……あれ?となります。
あるけど、ないのです。
私が求めている「家」が。

衣食住で、私が一番重きを置いているのは「住」です。
お家大好き人間の私には、家は帰ったときに安心できる聖地です。
外では、それなりに人の目を気にして生きています。
だから家に帰ったら、もう誰にも気を遣いたくありません。
きちんと休みたい。
そのためには、どうしても家にこだわってしまうのです。

駅から近い。
静か。
収納が多い。
高層階。
窓から見える景色もいい。
……こうして少しずつ増えていく条件を並べてみると、そりゃ家も見つかりません。