100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第133回は「理想の家は、どこにある」です
理想の家は、どこにある
家が決まらない。
引っ越しをしようと思い立ってから、かれこれ10軒以上の家を見ました。
我ながら、よく見たものです。
駅から近い。
静か。
収納もたっぷりある。
理想を3拍子揃えて臨みました。
「もう、ここでいいんじゃない?」
そう思う物件もありました。
ところが、です。
窓を開けると電線が見える。
……電線。
これが、なぜか気になります。
別に電線が私に何かしたわけではありません。
電気を運んでくださっています。
わかっています。
わかっていますが、毎朝カーテンを開けるたびに電線と目が合う暮らしは、どうにも気が乗らないのです。
