50平米、ものが減って、生活にゆとりが生じた
新居は格安の事故物件ではありましたが、事故のあとに何度か持ち主が代わり、その都度リフォームが施されていました。生活感はあるものの、家の状態はそこそこ。そのままでも住めなくはありません。何も手を加えず「買ったときのまま」、前の所有者からテレビや冷蔵庫なども譲り受けた状態で、新生活はスタートしました。
85平米から50平米に引っ越しして驚いたのが、暮らしを楽しめるようになったことです。理由は、引っ越しの際にいろんなものを捨てたことにありました。捨てるという行為は罪悪感をともなうので、家が広いと、「いつか使うかもしれないから残しておこう」「まだ使えるから捨てなくていいかな」と、処分を先送りにしてしまいがちです。でも、家が狭くなると、それに比例して収納スペースが減るので、強制的に断捨離がすすむのです。
「今使っているやつが行方不明になったときのために」と、10年以上ペン立ての肥やしになっていた、刃こぼれしたハサミ。あるいは、炊飯器を買い替えるたびに増え続ける、使い古したしゃもじ。長年出番を待ち続けるだけの2軍の道具たちとも、潔くおさらばできます。そうするとお気に入りだけが残るので、使うときも気分がよく、自然と日々機嫌よく過ごせるようになっていきました。
さらに、持ち物が減ると、どこに何があるかを自然と把握できるようになり、日常に小さな余白が生まれました。「あれ、どこだっけ?」と家の中を彷徨う時間は、1日にたった数分だったとしても、積み重ねれば決して小さくないロスです。その数分の無駄をなくせば、イライラも消える。一石二鳥です。