渡部篤郎の優しい眼差し
<『ブラッサム』の物語の始まりは明治41年。珠は四人きょうだいの長女として生まれ育つ。しつけに厳しい父の清治(渡部篤郎)は、長男でありながら家督を弟に譲った見返りに、毎月弟からお金をもらい、働かずに暮らしていた。仕事もせず、子どもたちに厳しい清治に対し、岩国の人々は冷たい目線を向けるが…>
父親について千代さんはエッセイのなかで「ドストエフスキーの作品に出てくる狂人のようだった」と表現していました。そのくらい強烈な人。
珠の父親の清治さんも、厳しくて怖い部分があります。でも、清治さんの後ろ姿から孤独を感じるし、珠は「もっと知りたい、理解したい」と強く願っている。
演じていらっしゃる渡部さんがすごく優しい目をしているからこそ余計に、「ただただ怖い父親」ではなく珠が「わかり合いたい」という気持ちになるのだろうと感じました。