加賀まりこ「きれいごとにしないで」

劇中で、岩国に来た珠が優子に対して「私は、ここから逃げた人間なの…」と吐露する場面もあった。「80代の珠が、ただただ幸せだったわけではなく、いろんなことを乗り越えた人だと伝わったと思います。80代の珠の説得力は、加賀さんにしか出せなかった」と強く語る。今後も、80代の珠と優子の出演は予定されている。「物語にひとつ(句読点の)丸がつくというか、大きく変わるタイミングでご出演いただきます」と明かす。

宇野千代といえば華やかな恋愛遍歴でも知られる。第1週試写会後の会見では加賀から「きれいごとにしないで描いてほしい」という異例の注文もあった。

(『ブラッサム』/(c)NHK)

「エールをいただいたと受け止めています。『最後はこういうおばあちゃんになるのだから、途中でどんな苦しいことがあってもいい』と言っていただいたのかな。長い時間軸を描くときには、何を描くのか選択しなくちゃいけない。きつい状況に追い込まれることを描くことこそドラマであるし、そこを大切にしてほしいというメッセージだと思っています」

宇野千代は、4度の結婚と離婚を経て「恋多き女性」というイメージで語られることも多い。「恋愛も一つの要素に過ぎなくて。大きくは、出会いと別れを繰り返すなかで、珠が新しい生き方を獲得していく物語です」と説明する。