母親亡き後の住まいと、自分自身の老後を考えて
姉を説得することだけでなく、母親が亡くなった後の生活設計も急務です。
「お母様は介護施設に入居していただいて、プロの介護士にお世話になりましょう。あなたはお母様の年金で生活せず、自立しましょう」
実家を相続できても、固定資産税や修繕費などの維持費がかかります。家を残すことが、必ずしもトピ主さんの将来の安心につながるとは限りません。
「家は売却して、住んでいる子には現金を渡して、他の子には預貯金を渡す、というのはよくある話です。家があっても維持できないなら、売却するのも選択肢だと思います」
介護を一手に担ってきた苦労を理解してほしいというトピ主さんの思いは切実です。一方で、姉にも相続についての考えがあり、介護の負担だけで解決できる問題ではありません。
介護や相続をめぐり、トピ主さんへの共感から姉の立場に立った意見まで、89件のコメントが集まりました(2026年10月21日)。

介護をめぐる兄弟・姉妹間のトラブルは少なくありません。『婦人公論』でも親の介護を一手に引き受けながら、相続を主張するきょうだいに憤りを覚える当事者の声をしばしば掲載してきました。トピ主さんと姉のやりとりを見る限り、当事者同士での解決は難しいように思います。頑として相続放棄を認めない姉は、90代の母親の介護がどれほど大変なのか、そこに思いが及ばないのでしょう。まずは、日々の介護の実態や費用を記録しましょう。介護の実態を示してもらちが明かないようなら市役所の無料相談窓口や、そこで紹介された弁護士など専門家に相談してみることです。姉の相続放棄がかなわなくても、介護の負担を勘案し、通常の相続より多い「寄与分」を求めることも可能です。そして、なにより69歳になるトピ主さんご自身も、決してお若くはありません。お母さんの介護についても、ケアマネジャーに相談し、ご自身の負担を軽くしましょう。
みき・てつお 専門紙記者、フリーライターを経て中央公論新社に入社。『婦人公論』編集長を7年半務める。フジテレビ系列「ノンストップ!」ほかコメンテーターとしても活躍
【紹介した〈発言小町〉のトピはこちら】親の介護をしない姉の理不尽さ(遺産は欲しいと主張)
