歩幅が小さくなったのは「年齢のせい」とは限りません

平井:40代、50代以降の女性からは、「以前より歩幅が小さくなった」「長く歩くと疲れる」「階段が億劫になった」という声もよく聞きます。これは年齢によるものなのでしょうか。

高平:加齢に伴って筋力や柔軟性が変化することはありますが、何でも年齢だけのせいにしてしまうのはよくありません。座っている時間が長くなった、歩く機会が減った、痛みを避けるうちに動きが小さくなったなど、生活の影響もあります。

特に歩行では、「前に出す脚」ばかりを意識しがちです。しかし実は、後ろ側に残る脚の股関節が自然に伸びることも欠かせません。後ろ脚がほとんど残らず、ちょこちょこと足だけを前へ出す歩き方になると、歩幅は小さくなりやすくなります。

平井:番組では、踏み出す足を踵(かかと)から着き、後ろ脚を伸ばすという歩き方も紹介されていました。

高平:はい。ただし、「踵を強く地面に打ちつける」という意味ではありません。前の足だけに意識を集中させず、後ろ脚が自然に身体の後方に残り、股関節が伸びる時間をつくる。その結果として、殿部の筋肉も働きやすくなります。大股で無理に歩く必要もありません。普段より少しだけ、後ろ脚を意識するくらいからで十分です。