階段も、立ち座りも、「お尻」を使うと考えてみる
平井:先日の番組では、歩行だけでなく、転倒予防、階段、立ち座り、長時間座るときの工夫まで紹介されていました。
高平:これらは別々のテーマに見えますが、身体の使い方としてはつながっています。たとえば階段を上るときは、前に出した脚だけで身体を引き上げようとすると、大腿部(だいたいぶ)の前側や膝関節に頼りやすくなります。股関節を使い、殿部の筋肉も働かせることで、身体全体で上がる動きになります。
立ち上がるときも同じです。背中を丸めたまま膝関節だけで立とうとするのではなく、股関節から身体を少し前へ運び、足裏に体重が乗ってから立つ。こうすると股関節周囲の筋肉を使いやすくなります。
ここで意識したいのは、「正しい形を一つ覚えて、それを一日中守る」ことではありません。自分が普段どこに力を入れているのかに気づき、使えていない場所を少しずつ使う。それだけでも身体の感覚は変わります。