青木さやかさんの好評連載「47歳、おんな、今日のところは「……」として」ーー。青木さんが、47歳の今だからこそ綴れるエッセイ。母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、ギャンブル依存の頃を赤裸々に告白した「パチンコがやめられない。借金がかさんだ日々」が話題になりました。第7回は「〈動物活動家〉として」です。
後悔は消えず
犬と猫の保護活動をしている。
2019年、「犬と猫とわたし達の人生の楽しみ方」という団体を立ち上げた。犬と猫を家族に迎えるかけがえのない幸せ、殺処分や虐待があるという現実、生き物の命は平等だという当たり前のことを、子どもたちに伝えていきたいと思う。
さぞかし動物が好きなのだろう、と思われるだろうが、そんなことはない。パチンコの方が好きだ。
小学生の時、親に懇願し犬を飼ってもらった。必ず散歩にいくよ、お世話をするよ、という約束はあっという間に破られ、すべては母の役割になった。犬はフィラリアにかかり痩せていき、私は見るのもつらくて、見て見ぬ振りをした。犬がいなくなり、後悔が残った。
高校生の時、捨て猫を拾った。母は大反対をし、私はそっと部屋で飼い始めた。あっという間に母にバレて、そのまま猫の世話は母の役割になった。猫は毛もまだらだからか、いつも汚れているように見えて、「さやかんちの野良猫」と友達に呼ばれた。猫は長生きし「さやかんちの化け猫」と呼ばれた。私は弱っていく猫を見て見ぬ振りをした。そして、また後悔が残った。私は生き物が老いていくのを見るのがつらかった。