30秒ストレッチで痛みを解消しよう

骨盤・肩甲骨周りの筋肉をほぐして関節痛を遠ざけ、正しい姿勢も手に入れましょう

理想は1時間に1回30秒日課として行うことが大切

腰・肩・膝など関節の痛みを解消するストレッチはそれぞれいくつかありますが、今回は「まずは、ここから」という基本のものを紹介します。

「私が考案したこれらのストレッチは、痛みの出ている部位ではなく、患部に関連した部位に本来の動きを取り戻させるためのものです。複数の関節を同時に伸ばすストレッチなので、1回につき30秒という短い時間でも効果が期待できます。それぞれ、1時間に1回程度行うのが理想ですが、難しければ朝昼晩だけでもかまいません」(迫田先生。以下同)

ストレッチの効果を高めるポイントは、次の3つです。

 (1) 順序(順番どおりに行う)
 (2) 呼吸(「吐く」ことを意識する)
 (3) タイミング(風呂上がりなど、体が温まっているときがベター)

「すでに腰や肩に痛みがある人は、体が硬くなっているので、無理にストレッチを行うと痛みが伴う可能性があります。初めのうちは、お手本(イラスト)と同じ体勢をとるのが難しいかもしれませんが、『イタ気持ちいい』くらいの力加減を目安に行ってください。大切なのは、伸ばしたい箇所をきちんと伸ばすことと、毎日続けることです。まずは2週間、継続してみましょう」

 

【腰】の30秒ストレッチ

腰だけでなく、肩や膝の痛みも「骨盤の前傾」が大きな原因です。骨盤の前方にある大腿四頭筋(骨盤から膝にかけての筋肉)をゆるめることから始めましょう

(1) ソファなど横幅のある椅子に座る。頭が上に引っ張られるイメージで背筋をまっすぐに伸ばし、右足を椅子の上に置く。このとき、右足のつま先が外に向いていることを確認する

(2) 次に、両手を後ろにつきゆっくりと体を後ろに倒す。同時に、右膝をぐーっと下方向に伸ばし、大腿四頭筋が伸びているのを意識しながら30秒間キープ。同様に、左足も行う