こわばった筋肉をゆるめて、《正しい姿勢》をキープ
関節を動かす筋肉が凝り固まってしまう大きな要因は、《悪い姿勢》だと迫田先生は言います。
「猫背や脚組みなどの習慣化により、骨盤がゆがんだり、肩甲骨が外側に開いたままになったりするため、結果的に連結する関節に負担がかかってしまうのです。筋肉は、負荷のかかる場所を守ろうとして緊張するようにできています。ですから、関節痛を根本から解消するには、人間本来の正しい姿勢を取り戻すことが重要になるのです」
正しい姿勢とは、「骨盤をまっすぐ立て、胸を開き、膝は前を向き、つま先は外を向いている」状態。(下図参照)
「悪い姿勢は、長年の習慣からつくられるもの。改善するのは右利きの人を左利きにするぐらい難しいと言われています。そこでおすすめなのが、筋肉のこわばりをゆるめ、骨盤や肩甲骨、膝を正常な位置に戻すストレッチです。日常生活で正しい姿勢を意識しながら、継続的にストレッチを行うことで、今ある関節痛の解消が期待できるだけでなく、姿勢の改善や、関節痛の予防にもつながるでしょう」
次ページから、ストレッチの具体的な方法を紹介します。なお、ストレッチを行っても痛みが取れない、ひどくなってしまったという場合は、整形外科などしかるべき医療機関を受診してください。