「本当は大勢でワイワイと自然の中で過ごしたいのですが、今年はもっぱら自宅で《ひとりキャンプ》。ベランダにテントを張り、蓄電器と寝袋を持ち込んで過ごしていました。」
デビューから9年、俳優としてのキャリアを着実に積み重ねてきた工藤阿須加さん。少年時代から、30代を目前にした今も変わらないもの──(撮影=小林ばく 構成=上田恵子)

DIYとひとりキャンプ

8月に29歳になりました。芸能活動を始めてから9年目ですが、今年は新型コロナウイルスの影響で、日常のあらゆることが一変しましたね。ドラマの撮影も、リハーサルではフェイスシールドを着けて、検温、除菌をしながら行っています。会話が聞こえにくく、距離感がみづらいので大変ですが、今はできることをひとつずつやっていくしかありません。

現在は、ドラマ『未解決の女 警視庁文書捜査官 Season2』の撮影の真っ最中(※放映は終了しています)。僕は前作から続いての出演で、捜査一課の刑事・岡部守役を演じています。波瑠さんや鈴木京香さんをはじめとするメンバーが2年ぶりに再集結したわけですが、ブランクを感じない、和気あいあいとした楽しい現場です。 

岡部は刑事として認められたくて必死になるあまり空回りすることが多く、それは僕自身にも思い当たる節があって。考えるよりも先に体が動くタイプなので、突発的な行動で失敗することも。来年には30歳になるのだから、よく考えてから行動に移すよう気をつけないと。(笑)

自粛期間を含め家にいる時間が増えたことは、俳優という仕事や自分自身についてじっくりと考えるいい機会になりました。キャンプや釣りなどアウトドアのレジャーが大好きなので、本当は大勢でワイワイと自然の中で過ごしたいのですが、今年はもっぱら自宅で《ひとりキャンプ》。ベランダにテントを張り、蓄電器と寝袋を持ち込んで過ごしていました。

どうせならとことんやろうと、DIYでキャンプ用のミニテーブルを作るところから始めて本格的に。ベランダでたき火はできないので、ご飯はキッチンで飯盒を使って炊きますが、ベランダに持ち出して食べました。テントの中ではタブレットで動画を見たり、本を読んだり。夜もテントで寝たりしてましたよ。