インフルエンサーにならない理由

独立してからというもの、おかしな主従関係がなくなり、年上の方とも同じ目線で仕事を共有できることがとても心地良い。それと同時に、仕事に対する責任も重く感じるようになってきました。

その延長線上で、多くの尊敬する著名人が実践している、「脳の働きを順調に保つ生活」を心がけるように。「規則正しく」を胸に刻み、夜9時には寝ています。好物のコーヒーは1日2杯までで我慢、おやつはナッツ類、血糖値が上昇してイライラ感を助長すると言われている食品は極力控える……。料理の腕はまだまだなので、勉強中です。(笑)

ところで、インスタグラマーというと、企業から依頼された商品を発信して収入を得る、つまりインフルエンサーとして活動するのが一般的かもしれません。実際、1フォロワーにつき1~5円で収入を得ている方もいる。でも僕は、基本的にそうした仕事は引き受けません。

というのも、純粋に楽しんでいただきたい「媒体」に、愛用してもいない商品の宣伝を載せて稼ぐのは、「ステルスマーケティング(サクラ行為)」のようなものです。そういう稼ぎ方は、性に合わないので。

それで現在は、本の執筆のほか、パリコレなどで体感したことを活かした仕事で生計を立てています。たとえば小さいながらも自身のサービス「ニャン公(Nyan.co)」を立ち上げたり、既存のブランドとコラボした服を発表したり。インスタグラムコンサルやアドバイザーの依頼があれば、お受けしています。

子どもの頃、大好きな祖父が「ポケットモンスター」のキャラクター、フリーザーのぬいぐるみをプレゼントしてくれたのですが、これをシャツの柄にデザインするお仕事もさせていただきました。ほんの少し、祖父に恩返しできたかな? と、嬉しかったですね。

昨年は出身地・佐賀県のご当地アニメ『ゾンビランドサガ』の洋服をデザインしました。その仕事のため、疎遠になっていた地元へ久々に帰省したら、思いのほか、食べ物が美味しくて人が温かくて。郷土愛というのでしょうか、生まれ育った土地の魅力を再発見できたんです。

今後は、新たな仕事にチャレンジしていきたい。たとえば、僕は一流のファッションの現場を生で見て強い刺激を受けましたが、そんな自分の海外での体験を総動員して、洋服・靴・スキンケアのトラベルセットを提供したり。

また、母と子のデザイン教室を開催し、子どものアートを母親の服のデザインに使う試みも。母親が自分の「作品」を身につけ喜んでくれたら、きっと子どもの自己肯定感が高まりますよね。

ただ、いずれもビジネスというよりサービス的に、が希望です。企業と組めば資金面は安心ですが「安い・売れる・大量生産」を強いられる。リスクを背負ってでも、自分のスタイルを貫きたいんです。何より、僕を温かく見守り、支え続けてくれた両親とフォロワーさんに、何らかの形で恩返しがしたいですね。