奈良の美味を優雅な個室で
ホテルのオープンラッシュに沸く奈良にあって、最高の場所に今年6月、お目見えしたホテル「ふふ 奈良」。奈良公園・鷺池のほとりに佇む、墨色を基調にした建物は隈研吾氏のデザイン。日本庭園を望む別棟のレストラン「日本料理 滴翠」は個室を充実させ、早くもランチスポットとして賑わっている。
店内は和食と鉄板焼きに分かれ、地産地消がテーマ。奈良にゆかりが深い和漢植物や大和野菜、大和牛をふんだんに使い、昼は和洋のセットメニューを十数種揃える。
一番人気は、大和当帰(トウキ)や芍薬などの生薬と、レモングラス、コリアンダーなどの香辛料をミックスした、体に優しいオリジナルの薬膳カレー。斬新な盛りつけの天丼でも大和の食材が楽しめ、さらにすべてのランチセットに自然薯のとろろとプリンが付く。
スタッフに勧められてカレーにとろろをかけると、コクが生まれ、マイルドな味わいと化す。日本最古のチーズと言われる飛鳥時代の「蘇(そ)」をイメージして作ったというプリは、まろやかな甘味とヨーグルトの酸味が感じられ、後味が爽やか。
個室から庭園や鷺池を愛でながら四季の移ろいを感じ、奥深い大和の食文化や豊かな食材の魅力を知ることができる。
日本料理 滴翠(てきすい)
住所●奈良県奈良市高畑町1184-1 ふふ 奈良電話番号●0742・81・8236
営業時間●ランチ11:30~15:00 カフェ11:30〜16:00 ディナー(要予約)18:00〜22:30(鉄板焼きは夜のみ18:00〜、20:00〜の2部制)、朝食は宿泊者のみ 無休 1階8室24席、2階12室46席、鉄板12席
メニュー●ランチ980円〜、ディナー1万5000円(サービス料込、税別)
アクセス●近鉄奈良駅より徒歩20分、JR奈良駅より徒歩22分。両駅より奈良交通バス市内循環「内回り」乗車、「田中町」下車すぐ